世界で稼ぐ、ゲーム発の映画



  人気ゲームの映画化「バイオハザード」シリーズが全世界で稼いでいることが、映画界で注目されている。過去4作の米国での興収は4000万〜6000万ドルと並の数字なので通常でいえばシリーズ化はされない。だが、米国外で米国の1.5倍以上を稼いでいることから、シリーズ化が続いている。4作目にいたっては、総興収比率で米国20%、米国外80%を記録した。
 日本での興行も好調で、シリーズの回を重ねるごとに興収を伸ばしている。主人公が女性ヒロインアクションなので、カップルで行くデーとムービーに適していることが人気の要因の一つだ。4作目はシリーズ初の3D映画となり新しい層を開拓。興収は47億円を上げ、前作の約65%増を記録した。日本の興収が海外では突出している。
 このため、14日から公開のシリーズ第5弾『バイオハザードV リトリビューション』は、去る3日に日本でワールドプレミア試写会が実施された。




 予告編挿入曲『This Is War』Cliff Lin

イングロリアス・バスターズ Inglourious Basterds




イングロリアス・バスターズ』(Inglourious Basterds)は、2009年のアメリカの戦争映画。監督・脚本はクエンティン・タランティーノ、出演はブラッド・ピット、クリストフ・ヴァルツ、メラニー・ロランなど。

舞台は第二次世界大戦中のナチス占領下のフランス。5章に分けて語られる物語の中心となるのは、ナチス・ドイツ指導者の暗殺を企てる二人の主人公、一方はナチス親衛隊大佐(ヴァルツ)に家族を皆殺しにされたユダヤ系フランス人の女性映画館館主(ロラン)と、他方はユダヤ系アメリカ人からなる秘密部隊を率いる米陸軍中尉(ピット)であり、女の復讐劇と男たちの戦いは、ナチスのプロパガンダ映画が披露される夜に彼女の劇場が大炎上してクライマックスを迎える。

タランティーノが戦争映画? なんだかイマイチそうだなと思って、劇場に足を運ばなかった人、大後悔間違いなし。タランティーノ作品のなかで、娯楽度、緊張度、痛快度は抜群。4カ国語を流暢に話す、ランダ大佐の悪役っぷりが話題に上ることが多いが、家族を皆殺しにされたユダヤ系フランス人の女性映画館館主を演じたメラニー・ロランの美しさがきわだっている。
単純に言えば、ユダヤ人がナチスを大虐殺する映画である。ブラピ率いるバスターズの面々が、いかにも弱そうな青年の集まりというのも皮肉っぽくて良い。クライマックスでヒトラーをどのように倒すのか。映画愛に満ちたタランティーノらしい趣向が凝らされている。



エンドロール『
Rabbia e Tarantellaby Ennio Morricone