ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ Sicario: Day of the Soldado



作品情報
製作年 :2018年 アメリカ
監督  :ステファノ・ソッリマ
キャスト:ベニチオ・デル・トロ、ジョシュ・ブローリン、イザベラ・モナー

麻薬密輸より儲かるビジネスとは?
 ショッピングモール内で自爆テロが発生。アメリカはこれをメキシコ麻薬カルテルが手引きして、不法に入国したテロリストの仕業だと断定する。アメリカ政府は、テロリストの流入を防ぐべく、メキシコ麻薬カルテル同士での抗争を画策する。作戦を依頼されたのは、CIAのマッド・グレイヴァー(どう見ても岩石にしか見えない男)。マッドはカルテルのボス、レイエスの娘を誘拐し、敵対するカルテルの仕業であるかのように偽装する。作戦を遂行するのは、レイエスに家族を殺された過去を持つアレハンドロ(どう見てもお前が一番麻薬王っぽいよ)。
 レイエスの娘イザベルを誘拐したのち、イザベルをメキシコに搬送するが、CIAの作戦が漏れており、カルテルの奇襲を受けてしまう。アレハンドロは、イザベルとメキシコの地で孤立するはめになる。誘拐がCIAの作戦であることがメキシコ政府にバレないよう、アメリカ防衛省はマッドに、イザベルとアレハンドロの抹殺を命じる。

脚本のテイラーシェリダン以外のスタッフは刷新され、撮影はロジャーディーキンスから、パイレーツオブカリビアンシリーズのダリウス・ウォルスキー。編集は、ニコラス・ウィンディングレフン作品常連の、マシューニューマンへと変更された。
雰囲気や設定は前作同様リアリズムに徹した作りとなっている。



前作はこちら、本作のサントラ

最強のふたり Intouchables 



作品情報
製作年 :2011年 フランス
監督  :エリック・トレダノ、オリヴィエ・ナカシュ
キャスト:フランソワ・クリュゼ、オマール・シー

作品について
頸髄損傷で体が不自由な富豪と、その介護人となった貧困層の移民の若者との交流を、ときにコミカルに描いたドラマ。
フランスでの歴代観客動員数で3位(フランス映画のみの歴代観客動員数では2位)となる大ヒット作となった。日本でも興行収入が16億円を超え、日本で公開されたフランス語映画の中で歴代1位のヒット作となった。wikiより

得てしてシリアスになりがちな、障害や介護というテーマを扱いながら、全編にわたってユーモアが行き届いてる点が素晴らしい。  介護の面接に来たほとんどの人が、フィリップのことを腫れ物に触れるように扱う中、介護や看護の経験もないドリスは、フィリップをぞんざいだが一人の人間として扱う。  障害者との接し方、本人にとって信頼のおける人間になっていく様子の描き方が秀逸である。  ドリスが絵画やオペラに対しても正直な感想を述べるシーンは腹を抱えて笑ってしまう。


プリズナーズ Prisoners









作品情報
製作年 :2013年
監督  :ドゥニ・ヴィルヌーヴ
キャスト:ヒュー・ジャックマン、ジェイク・ギレンホール、ポール・ダノ

あらすじ
工務店を営むケラーの日常は、何の前触れもなく暗転した。
感謝祭の日、6歳の娘アナが忽然と消えてしまったのだ。
警察は青年アレックスを容疑者として拘束するが、自白も物証も得られず2日後に釈放。
刑事ロキの対応に不満を隠せないケラーは、アレックスが犯人だと確信し、自らの手で口を割らせようとする。
娘を取り戻したい一心で、法律とモラルの一線を踏み越えていく父親。粘り強い捜査によって、新たな容疑者の存在を突き止めていく刑事。もがけばもがくほど混迷が深まるこの難事件の背後には、想像を絶する闇が広がっていた…。

感想
のちに「ブレードランナー2049」を監督することになる、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の出世作。
緊張感の途切れない撮影、重厚な演技、音楽。2転3転する先の読めない緻密な脚本など、すべての面でトップクラスの極上のサスペンスに仕上がっている。
10歳程度の知能しかないアレックスを拷問し、娘の居所を吐かせようとするシーンは痛ましいが、アレックスが本当のことを言わずに拷問を受け続ける理由が明らかになる終盤の展開は、涙なしには見られない。