私が、生きる肌 The Skin I Live In


絵画的な映像美

「オール・アバウト・マイ・マザー」、「トーク・トゥ・ハー」のペドロ・アルモドバル監督の最新作。
1カット目から、巨匠の風格を見せつけるかのごとく、美的センス抜群のシーンから傑作を予感させるが、内容自体が平凡なサスペンスになってしまっている点が少し残念なところ。
 だが、内容を抜きにしても、ゴルチエがデザインした衣装、アルベルト・イグレシアスによる秀逸な音楽、絵画を切り取ったような映像を堪能するだけでも満足な1作。

あらすじ
世界的な形成外科医ロベルの大邸宅の一室に、ベラという美しい女性が厳重な監視下のもと、軟禁されている。彼女はロベルの妻に瓜二つであるが、ロベルの妻は12年前に非業の死を遂げていた。
 12年前。ロベルの妻は、事故で瀕死の全身火傷を負ってしまう。ロベルは彼女のために、人工皮膚の開発を行うが、奇跡的に回復した妻は自身の姿を見た瞬間、発狂して自殺してしまう。ロベルは人工皮膚の開発に執念を燃やし、ついに完成した皮膚を実験台に移植し、妻に作り替えて行ってしまう・・。


予告では、誰が死んだ妻の代わりになったのか?、というミステリーを強調した内容となっているが、本作では、誰がという点は早々と分かってしまうので、妻の代わりになった人間の愛を得ることができるのかというのが本作のテーマとなっている。