作品情報
製作年 :2009年
監督 :ウェス・アンダーソン
キャスト:ジョージ・クルーニー、メリル・ストリープ、ビル・マーレイ、ウィレム・デフォー、オーウェン・ウィルソン
あらすじ
Mr.フォックスは盗みをしながら暮らしていたが、妻のMrs.フォックスとちょっと変わり者の息子アッシュのために、盗みから足を洗い、今は穴暮らしをしながら新聞記者として働く日々。だが、「もっといい暮らしをしたい!」そんな欲求にかられた彼は、丘の家を購入することに。しかし丘の向こうには意地の悪い3人の人間の農場主(ビーン、ボギス、バンス)が住んでいた。憧れの家へ引っ越し、人間に近づいたMr.フォックスは野生の本能が目覚めてしまい、人間たちの飼育場から昔のように獲物を盗むことに熱を上げていく。日々、獲物を盗まれる人間たちの怒りはついに頂点に達し、結束した3人はトラクターを使って根こそぎ丘を掘り返しはじめた。父親として、"ファンタスティック"に生きたいMr.フォックスと土の中で生活する彼らの仲間たちは、野生の本能と誇りをかけ、人間たちと戦いはじめる!
みどころ
・こだわりのストップモーションアニメ
原作の「すばらしき父さん狐」は「チャーリーとチョコレート工場」の著者ロアルド・ダール。
ウェス・アンダーソンがどうしても撮りたかった、CG時代にあえて挑んだこだわりのストップモーション・ピクチャーと銘打つだけあり、構想10年 撮影期間2年 総カット数は、125,280にも及ぶ。人形ながらも表情が豊かで、CGとは違った懐かしさを感じられる映像である。もちろん、オフビートな雰囲気やとぼけたユーモア、センス抜群の美術などウェス・アンダーソン独自の世界観もしっかりと表現されており、ファンならずとも誰にでもオススメできる。
クライマックスのアクションシークエンスの出来も秀逸で、大興奮間違い無し。
他人と違うことに悩む息子に、自分らしく生きることの大切さを体現するフォックス夫妻の姿は微笑ましくも、感動的。
・こだわりのサントラ
独自のビジョンを表現するために、脚本と監督はもとよりカメラワーク、プロダクション・デザインや衣装に至るまで熟慮するアンダーソンは、当然、劇中音楽の選曲にも気をつかっている。ザ・ビーチ・ボーイズ、ボビー・フラー・フォー、バール・アイヴス、ジョルジュ・ドルリュー、ローリング・ストーンズらの楽曲に加え、アレクサンドル・デプラが作成した楽曲を含んだサントラは、必聴である。
・超豪華な声優陣
アンダーソン作品にはたびたび出演する常連俳優、盟友のオーウェン・ウィルソン、ビル・マーレイ、ウィレム・デフォー、ジェイソン・シュワルツマン等に加え、ジョージ・クルーニーやメリル・ストリープといった大御所も肩を並べている。